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2026年6月号

㈱山下製作所

加古川市尾上町養田1528-7

TEL.079-425-3760

事業内容/金属切削加工による中・大型部品の製造

代表取締役社長/山下雅美

https://yamasitaseisaku.wixsite.com/mecha

設備貸与(割賦)制度を 利用し

  • ●高額機械を導入することができた
  • ●新工場建設に踏み切れた
  • ●新規取引先開拓に挑戦できた

この事業について

匠の技で大型金属部品を製造
最新鋭機導入で生産効率の大幅アップを見込む

㈱山下製作所

代表取締役社長山下雅美
2026年2月に完成した新工場

大型工作機と熟練の技で差別化

 1970年に神戸市で創業、85年に加古川市に移転した同社は、半世紀以上、大型金属部品の切削加工を手がけています。4代目の山下雅美社長は2010年の就任以降、設備の全面替えと現場環境の改善に取り組み、平均年齢35歳の若き技術者チームをつくり上げまた。
 同社の強みは、熱交換器や圧縮機など、さまざまな製品に使われる大型部品を0.01㎜単位の精度で製造する卓越した技術力です。「最新の大型工作機を駆使しつつ、最終的に品質を担保するのは自社で研いだ刃物を用いた熟練の手仕上げにあります」と語る山下社長。加工熱でゆがみやすい薄板部品なども職人の感性で微調整を繰り返し、完璧に仕上げることで、大手鉄鋼メーカーや重工メーカー各社から厚い信頼を得ています。
 また、少数精鋭ゆえに1人が多種多様な工作機を操作しなくてはならないため、工程の標準化を徹底。プログラム作成の手順や使用する治具・工具を全機種で共通化し、どの機械でも迷いなく作業できる環境を整えることで、ミスが起きにくい高効率体制を確立してます。
 大型工作機と熟練工の技術の2本柱で、近年は半導体製造装置や遠心分離機など、最先端分野を支える機器の重要パーツの製造にも取り組んでいます。

新工場の奥に設置した五面加工門型マシニングセンタ

3度目の制度活用で30年来の悲願実現

 同社の持続的な成長を支えているのが、ひょうご産業活性化センターの「設備貸与(割賦)制度」です。2010年の横中ぐりフライス盤、16年のターニングセンタに続き、26年2月に導入したのが五面加工門型マシニングセンタです。山下社長が「30年来の悲願」と語るこの機械は、コラム(柱)を標準より高くした特別仕様。最高2.65mの長尺部品を縦姿勢で多軸加工できるため、重量のある加工対象物の向き転換や乗せ換え作業が不要に。「本格稼働後は生産効率の大幅アップを見込んでいます」と話します。
 この最新鋭の大型機導入に当たり、従来の工場の隣に440㎡の新工場を建設するという一大決心を下した山下社長。「建設に大きな額を投資した上、導入機も高額です。この制度は割安な固定金利で高額な設備を借り、最終的に所有権を得られるので、金融機関の借り入れ枠に影響しない点も経営上の大きな安心材料です」
 今後は、ひょうご産業活性化センターの「取引あっせん事業」でマッチングした関東の水素関連企業をはじめ、新規取引先の開拓を本格化していくそう。「受注拡大のため新工場にはさらに2機導入し、生産体制をますます充実させる予定です。そのためにも未来を担う若手の獲得と育成が、私の使命です」。同社の進化は続きます。

定位置に整然と並ぶ治具や工具