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2026年4月号

㈱岸本鉄工所

佐用町大酒763

TEL.0790-88-0192

事業内容/産業機械部品、船舶関連部品、エネルギー、 インフラ設備部品等の製造

社長/岸本博仁

https://kishimotoiw.co.jp

取引あっせん事業(取引振興) を利用して

  • ●大手メーカーとの新規契約が成立した
  • ●サプライチェーンの連携が広がった
  • ●多分野展開の一助となった

この事業について

100年企業が挑む陸送最大級の大型高精度加工
進化する技術でトップメーカーとの取引を拡大

㈱岸本鉄工所

社長岸本博仁
4,039平方メートルの第一工場。材料搬入から加工、搬出までの工程順に配置

大型・高精度の一貫製造体制を構築

佐用町に本社工場を構える同社は、1925年、「岸本農機商会」として創業。足踏み式脱穀機やバーチカルポンプを全国展開するメーカーとして名をはせましたが、50年代から60年代にかけての農業機械化促進法や農業基本法などを機に、大型製缶加工業へ転換。高精度な加工技術とワンストップの製造体制を武器に、産業機械の大型コンプレッサー用台板や船舶用大型吸・排気管などを生産できる金属加工工場として、大手重工業メーカーや造船メーカーなどから厚い信頼を得てきました。
 3代目の岸本博仁社長は、かつて医療機器メーカーで製造から販売までを経験。その知見は工場内で製缶から溶接、機械加工までを完結させる一貫体制の整備に生きています。「図面通りは当たり前。前工程が後工程の作業性を考慮し、自身の作業にフィードバックすることで品質は磨かれます」と語ります。
 現在は、陸送最大級の大型部品をミクロン単位の精度で仕上げる大型・高精度加工に特化。三次元測定機などの最新検査機器を導入し「どうすればできるか」を追求するエンジニアリング集団に進化を遂げました。「モノが営業する」水準にまで高めた品質は、医療、エネルギー、インフラ業界などでも評価されています。

五面加工機は第一工場に3台、第二工場に2台設置

大手メーカーとの迅速なマッチング

 特定分野に依存しない多分野展開を目指す同社にとって、ひょうご産業活性化センターの「取引あっせん事業」は新たな販路開拓のチャンスとなりました。2024年秋、センターを通じた図面紹介をきっかけに、産業用の高精度な大型歯車減速機やカップリングなどの大型駆動系部品を手がける大手メーカーと知り合うことに。同年12月、同社が大型設備の五面加工機を更新したタイミングで、先方の担当者が工場を視察しました。現場での直接対話により技術力の高さが確認され、その場で内示合意。年内に契約締結というスピード成約が実現しました。岸本社長は「センターの寄り添うような仲介と当社の設備更新の時期が重なったことで、かつてない速さで取引を開始できました」と振り返ります。現は、センターから紹介される難加工案件についても同社がサプライチェーンのハブとなって対応するなど、連携の輪が広がっています。一方で、次代のテーマに掲げるのは自社製品の開発です。若手の柔軟な発想も取り入れ、“未来を創る”製品の開発も視野に入れています。
 「困っている誰かの役に立ちたい」。創業以来受け継がれた理念は、最新のテクノロジーと融合し、社是である「最大の会社よりも、最良の会社たらん」の精神で、次の100年に向けてこぎ出しています。