ほぼシリーズ
本物らしさを追求し
人気ナンバーワン商品に
今年で発売10周年を迎えた「ほぼカニⓇ」は、今や同社で売れ行きナンバーワンの人気商品です。十数年前、練り製品市場が縮小傾向にある中、市場喚起につながる商品として目を付けたのがカニかまでした。「カニが高騰しており、手軽に食べられるようにとの思いもありました」と当時、商品企画を担当していた高浦良子経営戦略室長。
後発品というハンデを乗り越え市場にインパクトを与えるべく、「世界一ズワイガニに近いカニかまをつくる」プロジェクトが発足。「味はズワイガニのうまみ成分を再現しながらよりカニ感を強調し、食感は斜めに細い繊維を組み合わせることで、かんだ時にほろっと崩れるようにしました」。こうして2014年、「ほぼカニⓇ」はデビューします。
当初はスーパーの陳列棚に並べてもらうことさえ難しかったそうですが、購入者のSNSで火が付き、市場を席巻していきます。翌15年発売の「ほぼホタテⓇ」をはじめ、現在「ほぼシリーズ」は10アイテムを超えるまでに。次なる「ほぼ」商品の誕生につなげるべく、開発部内では毎年アイデアを競うコンテストを実施しています。「縮小市場でも後発品でも、アイデア次第で勝負できます」。「ほぼカニⓇ」が生み出したレガシーは、しっかりと引き継がれていきます。