医療機器卸
低侵襲治療機器に特化することで
地方の不利を克服
兵庫県南西部に位置する太子町。「医療機器の卸をする上で決して恵まれた立地ではありませんが、だからこそ他にはない特色を打ち出そうと努めてきました」と髙井則亮社長は話します。
一つ目が、内視鏡関連機器をはじめ、患者にとって体への負担が少ない低侵襲治療向けに特化していることです。多種多様な低侵襲治療機器を扱うほか、1999年には別グループ会社を設立。2003年から胆管造影に用いるカテーテルを製造するドイツの内視鏡処置具メーカーの国内販売元になるなど、独自性を打ち出しています。
二つ目が、主に大阪を拠点とするメーカーが足を運びにくいエリアであることを逆手に取り、メーカー並みの知識を備えて医療機関に提案し信頼を得ていることです。内視鏡検査の際には事前に医師と打ち合わせを行い、処置部の状況に合わせた処置具を複数そろえ、選択肢を用意して医師に判断を委ねています。 現在、取引は海外メーカー8社に加え、コロナ禍で扱い始めたマスクや防護服等を消防署や警察に卸すなど販路を広げています。「単なる卸にとどまることなく、今後も新たなことに挑み続けたい」と語ります。