水質測定・分析
県内河川からのPFAS検出など
環境計量証明事業で安全を守る

同社は、工場排水や大気等に含まれる物質の濃度、騒音の原因などを分析し、証明する環境計量証明事業を行っています。測定や分析を担当する60人のうち、4分の1が環境計量士の国家資格を持っています。「計量士が10人以上いる会社は全国でも数少ないです」と分析グループのリーダー、八木昭則さんは話します。
同社の技術力が社会的に注目されたのが昨年6月、県内の河川調査で有機フッ素化合物PFASを検出したことです。近年、PFASは人体に及ぼす影響が指摘され、世界的に規制が進んでいます。採取した水を前処理カートリッジに通し、高感度の分析装置にかけました。「自治体の要請に速やかに対応できたのは、当社に検出するノウハウがあったからです」。5年ほど前、(一社)浄水器協会からの依頼で、八木さんのグループは家庭用浄水器でPFASを取り除けるかを検証。活性炭フィルターに一定の厚みを持たせればクリアできると報告し、JIS規格の改定に盛り込まれたのです。
「当時、PFASは水道水の検査項目に含まれていませんでした」と八木さん。「今後も、有害であると判明し検査が必要となる物質は出てきます。その際、迅速に検査体制を整
えることが使命だと捉えています」と力強く語ります。