製造プロセスの円滑化
正確かつ迅速なものづくりで
国内回帰時代を見据える
同社は平面研削盤やワイヤ放電加工機、マシニングセンタなど多種多様な工作機械をそろえ、主に自動車や家電製品の工場で使われる生産設備部品の設計から加工、組み立て、検査までを一貫して担っています。一品一葉で無数の加工品を手がけてきた実績から、「図面を見ただけで、寸法がおかしい、素材を変えた方がいい、といった提案をこちらからできることが強みです」と石井尚吾社長。
日々舞い込んでくるさまざまな受注案件に現場の作業者が円滑に取りかかれるよう、発注企業から渡される図面に手書きの情報を加えていることも同社ならでは。「取引先ごとに図面の様式が異なり、製造に必要な情報は別紙に書かれていることも。図面をぱっと見ただけでどういうものをいつまでに作ればよいのかイメージできるよう数量、表面処理の有無、材質、納期などを書き加えます」。こうした工夫や改善は現場でも徹底されており、ミスなく、納期を守ることで取引先の信頼を得ています。
金属加工業界を見渡すと後継者難から廃業が相次ぐ一方、大手メーカーの国内回帰が鮮明になっています。その受け皿となるべく、「人材、設備の充実を図っていきたい」と石井社長。好機を見据え、着々と準備を進めています。