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2023年6月号

有限会社プロムナード

姫路市東辻井3-159-7 ヤマダストアー新辻井店内

TEL.079-298-1147

事業内容/パンの製造・販売

代表取締役/前田達男

https://www.pan-promenade.com

設備貸与制度を 活用して

  • 資金繰りの大切さを学んだ
  • 銀行の借入枠を使わずに済んだ
  • 低金利で設備投資ができた

この事業について

7年ぶりに制度を活用
作業効率化で従業員の負担を軽減

有限会社プロムナード

代表取締役前田達男
製造現場では主婦パートが活躍

小さい頃からの夢をかなえる

 「将来はパン屋さんになってお父さんと一緒に働きたい」。同社の前田達男社長が小学校の卒業文集に書いた一文です。「父は工場でパンやケーキを焼く職人で、帰ってくるといつも甘い匂いをまとっていました。僕もそんな世界で仕事をしたいと思いました」。高校卒業後、加古川のパン製造会社に入社し、パン作りを経験してから1988年、27歳の時に姫路市内で独立。1年後に退職した父親も合流し、見事に夢をかなえました。
 添加物を使わないパンにこだわり、姫路市内に少しずつ店を増やしながら地域に根付いていきました。転機が訪れたのは6年前の2017年。健康や環境に配慮した品ぞろえで人気のヤマダストアー(本社太子町)から出店を誘われたのです。「私自身よく行く店で、うちの店のお客さんともよく会ったことから、客層が似ているな、この店に出せたらいいなと思っていたところでした」
 出店の際にはヤマダストアーのこだわりを感じ、使用する小麦を外国産から国産に変えました。「実際に使ってみると、外国産に比べて焼き上がりの食感がもちもちして非常においしかった」と前田社長。現在は、ヤマダストアーで販売している揚げ物を挟んだコラボ商品、創業以来1番人気の、グラニュー糖とバターを挟んだ「ホルン」など常に80種類のパンが並んでいます。

看板商品の「ホルン」

新鋭機導入で現場作業を楽に

 前田社長がひょうご産業活性化センターの設備貸与制度を知ったのは、7年前のこと。「当時は経営があまり思わしくなく、銀行の借入枠を使い切っていたため、新たな融資が受けられず、自力で制度を探し当てました」。事業計画書や資金繰り表を何度も書き直し、ようやく採択されたそうで、「お金の出入りをしっかり見ることの大切さを学んだ」と言います。
 テナントとして入居していたヤマダストアー新青山店が今年3月にリニューアルしたのに伴い、新たにオーブ
ンや冷凍機、発酵機などを導入するに当たり、再び同制度を利用しました。早朝にスタッフが出勤するまでに生地の発酵を終え、出勤してからは焼くだけ。生産能力も以前の約1.5倍に増えました。「主婦パートが多く、勤務は15時までなので効率よく働けるように考えました」
 人気店に育ったプロムナード。現在は1日1,000~1,500個のパンを焼いていますが、「自分たちが作ったパンを捨てることが一番悲しい」と3年前から売れ残ったパンは全て、食料を必要とする人たちに届けるフード
バンクはりまに寄付しています。「パン作りを通じて地域貢献もしていきたい」と前田社長。パンと地域に愛を注ぎながら、これからもパン作りを続けていきます。

新規導入したフリーザー、ドゥコンディショナー、発酵機(左から)